オーディオファイル切り分けの最初と最後の空白時間

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録音をカットするとき、いつも悩むことがあります。
最初の音が鳴った瞬間から最後の音が鳴り終わったところまでが1つのトラックですが、そこにピッタリ合わせてしまうといろいろ不都合が起きてしまいます。

とりあえずカット

ある吹奏楽の演奏会の録音をそれぞれの曲ごとのトラックへとカットする作業をやりました。とりあえず曲開始(最初の音が入った瞬間)の0.1秒前から開始して、最後の音が鳴り終わったところ(減衰して無音になったところ)までで切り出していました。

曲のはじまりのなやみ

曲の始まりはだいたい無音になっているのでわかりやすいのですが、今回は吹奏楽の録音だったので、気になるのはブレスの音です。
音量大きくすると聞こえるんですね、これが。
ブレスも曲のうちかなぁ…
ちょっと悩んだのですが、ブレスするということは指揮者はもう振り始めているわけで、曲ということにしました。

曲のおわりのなやみ

トラックの最後で悩むのは最後の音の減衰を待たずに拍手が入ってしまうことです。
奏者としては感激のあまり指揮者の礼を待たずに拍手してしまった感があってよいかもしれませんが、カットするときは曲の終わりがわからないので悩みます。
今回は拍手の最初の音から5秒追加して、最後3秒をリニアフェードアウトの処理をしました。

録音をウェブ上で聴く

カットした録音をウェブ上で聴けるようにしたところ、曲のはじまり0.1秒は短すぎました。
また、曲の終わりも空間ほぼなし、拍手があっても+5秒で、これも短すぎました。
まず、環境にもよりますがストリーミングのための読み込みとブラウザ処理のラグがあり、最初の0.5秒~1秒ほどは飛んでしまうことがあります。これが起こると最初の音はつぶれて聴こえません。曲の終わりも鳴り終わった直後に次の曲が始まってしまうので、せわしなくなってしまい、落ち着いて聴くことができません。

世の中のアルバム

参考として、CDなどの録音を調べてみました。

カラヤンのニューイヤーコンサート1987では曲の先頭に0.2秒(0.15秒~0.25秒ほど)の空白があり、最後は拍手が入ってから終わるまで15秒ほどあり、フェードアウトかわかりませんがそのうち最後2~6秒は空白になっていました。

スタジオ録音のアルバムで手元にあったのは侍Brassの十拳剣で、曲の先頭の空白は1秒~2秒(平均1.2秒)で、終わりの空白は7秒~12秒(平均8秒ほど)でした。

また、侍Brassの楽団長中川英二郎氏が出したSlide Monstersでは、曲の先頭の空白は1.5秒~2.5秒(平均1.6秒ほど)で、終わりの空白は7秒~12秒(平均10秒ほど)でした。

というわけで

今回はウェブ上で聴くことを目的としているので、読み込みのラグを考慮し先頭の空白は1秒以上とし、曲の最後は10秒以上取り、最後4秒ほどをフェードアウトすることにしました。


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